【外国語学部】〈交換留学レポート〉イタリアで経験を積んだ10カ月(鶴久 桃加 さん)
2023.10.31
外国語学部ヨーロッパ言語学科イタリア語専攻 3年次 鶴久 桃加 さん
私は2年次の秋学期から約10カ月間、イタリアのシエナ外国人大学に留学しました。シエナは中世の街並みが残る可愛らしい街です。
私は中学生の頃からイタリアに興味を持っていたので、イタリア語専攻で学ぶことを決意していました。
そして、イタリア語専攻でイタリア語を学ぶからには、どこかでこの学びを生かしたいと思っていました。
しかし、長い間コロナでそのような機会はないだろうと諦めていたところ、教授から留学の募集が再開された話を聞き、応募することにしました。
そして、積極的に話していくうちに話が弾むことが増え、話すことが楽しくなりました。最初は浅い話しかできずモヤモヤすることが多かったのですが、次第に会話を楽しめるようになりました。
深い話ができたり、会話の中で大笑いできるようになった時などは、自分の成長を感じました。これも、私の稚拙なイタリア語でもしっかり向き合ってくれた友達のおかげです。彼らからは、授業では学ばないようなスラングもたくさん教えてもらいました。帰国後も彼らとはやりとりを続けており、そのような友達ができてよかったです。
しかし、イタリアで過ごしていくにつれ、生活が快適になっていくのを感じました。
日常生活の中に楽しい出来事が増えていくのを感じた時、私は母国とは違う場所で生きる楽しさを見出しました。
「むすびわざテーマ」の取り組み
私は「むすびわざテーマ」(イタリア語専攻独自の留学中の取り組み)として、「イタリアでの暮らしを出来る限りイラスト作品として残し、それを発信する」ことを目標としていました。
イタリアの風景は私の創作意欲を大いに刺激しましたが、私は美術を専門とする学生ではないため、イタリアで勉強と制作活動を両立するのは中々難しかったです。しかし、自分の絵のポリシーである「自身の思い出にオリジナリティを加えて描く」を貫きながら創作活動ができた点で、私は満足しています。
Notte della Poesia(詩の夜)というイベント時、自分の作品をイベント会場前に飾ることができたことは嬉しかったです。まさかイタリアで自分の絵を飾ることになるとは思っていなかったのでびっくりしました。また、《幸せなひととき》と題する作品は、京都産業大学情報理工学部の第32回デジタルコンテンツコンテストで、優秀賞をいただきました。
そして、本学情報理工学部の第33回デジタルコンテンツコンテストでも《シエナの夜景》で佳作をいただきました。10カ月の積み重ねが確実に評価されていることを実感でき、描き続けて良かったと思いました。
また、11月1日から東京駅構内スクエア ゼロで絵を発信する「クリエイターズサイネージアート」に参加することが決まりました。お近くにお住まいの方はぜひ見に来てください。
まとめ
私はこの10カ月間で、たくさんの経験を積みました。日本では経験することもないようなことにも遭遇しました。どんな困難に直面しても耐えられる精神力、そして思い立ったらすぐ行動する習慣が身についたように思います。
留学前は安易に「郷に入っては郷に従え」という考え方で過ごしていましたが、言語さえも違う環境でそれを実行するのは本当に大変なことなのだと、この留学生活で理解しました。母国とは違う場所で、郷に従って生活を営む人々に対して尊敬の念しかないです。母語とは違う言語を使う場所で、自分が郷に入る側の立場になる経験は本当に貴重です。この経験はこれからの私にとって確実にプラスになると思います。
この留学に行かせてくれた家族には感謝しかないです。これからはこの留学で培った経験を、自分の人生に生かしていきたいです。