【外国語学部】留学体験レポートが届きました(田中 倫太郎さん リヨンカトリック大学(ILCF))
2023.07.19
外国語学部ヨーロッパ言語学科 フランス語専攻 3年次 田中 倫太郎 さん
大学に入学してからフランス語を学び始めましたが、学んでいくにつれて、「フランス語を現地で使ってみたい、もっと語学力を向上させたい」と強く考えるようになったため、留学を選択しました。
現地での生活は楽しいことばかりではなく、大変なことや辛いこともありましたが、留学を通して、語学力の向上のみでなく、自身の成長に繋がったと思います。
フランスに到着した当初は、非常に多くの不安や心配事がありました。現地での生活に少しでも慣れておくために、初回授業開始の1週間程前にフランスに到着しました。
到着後は長期学生ビザやCVEC(新入生の受入サポートや、学生生活を通じての社会、保健、文化、スポーツ活動を支援するために使われる負担金のこと)の支払いなど必須の手続きを数多く行いました。
手続きはインターネット上で行うのですが、全てフランス語で書かれているため、神経を使いながら重要な手続きをしなければなりませんでした。また、到着時はパリからリヨンまで大荷物を持ちながらTGV(フランス全域と、フランス国外の各都市を結ぶ高速鉄道)に乗らなければならなかったのも大変でした。
現地の人は気さくな人が多かったです。例えば、スーパーでイースター用のチョコレートを選んでいた際、見知らぬ女性から「どのチョコレートが可愛いと思う?」と意見を聞いてきたり、パンを買おうとレジに並んでいると、パン屋の店員が日本へ対する良いイメージを伝えてくれて、日本でやりたいことなどを情熱的に語ってくれました。
クラスだけでなく、私の住んでいた寮でも、多くの友人を作ることができました。現地で最初に友人となったフランス人とは、寮で仲良くなりました。この友人とはショッピングや食事に行くだけでなく、学期の間にあるヴァカンス中に一緒に旅行をしました。
ヴァカンス期間の旅行では、フランス国内の街やフランス国外計17カ国を訪れました。その際には高速バス(BlaBlaCar BusやFlix Busなど)を利用しました。それによってかなり安価に旅行する事ができました。
現地の友人は優しい人たちばかりでした。料理が苦手な私に料理を振る舞ってくれたり、それぞれの国の簡単な挨拶や言葉を教えてくれたり、学校では学ばないスラングのフランス語表現を教えてくれたりするなど、彼らのおかげで充実した留学生活を送る事ができたと思います。
また、フランス人の友人は、学期間に受験したDELF B1の面接試験の対策を行ってくれて、改善点まで指摘してくれ、そのおかげで合格することができました。
年金改革反対の旗
フランスでは、日本とは異なり、ストライキやデモの影響をかなり受けました。ストライキやデモを身近に感じることで、改めてそれらのあり方を考えることになりました。
特に私の留学期間に、フランスでは年金の受給年齢を62歳から64歳に引き上げる政府の年金改革がありました。その年金改革に対する市民の反対デモに多く遭遇しました。
4月や5月は毎週のように街でデモが起きており、過激なデモだと公共物の破壊や放火など危険なものもありました。また、ストライキによるバスやトラム、地下鉄など公共交通機関の遅延や運休もあり、乗車予定だったトラムに乗る事ができず、歩いて帰らなければならないということもありました。
そのような経験も、留学をしたからこそできた、良い経験であると感じています。
留学を終えて
この留学を経験して私は「成長する事ができた」と実感しています。語学力はもちろん、コミュニケーション能力や行動を起こす積極性や精神面なども成長できました。この経験から得た能力を劣化させる事なく、さらに向上させていこうと考えています。
この留学を助けてくれた家族、大学関係者の方や日本とフランスでの友人に心から感謝しています。そして、この経験を絶対に無駄にする事なく今後の私の人生へ繋げていこうと思います。