2022(令和4)年度 第2回全学FD/SD研修会 実施報告
2022.11.10
京都産業大学では、学修者本位の教育実現に向けて、ディプロマ・ポリシーと各授業科目との関連を示すカリキュラムマップの作成に取りかかる等、全学的な取組みを進めてきました。今年度第2回目となる全学FD/SD研修会は、全ての教職員がディプロマ・ポリシーに基づいて策定された「8つの資質・能力」を理解し学生に説明できること、そして、担当する授業科目で修得を目指す資質・能力を意識して自らの専門性のもとに「授業設計と学習評価」を行うことを目指し、本学の取組みの概要説明と外部講師による講演の2部構成で10月28日(金)に開催しました。
当日は、黒坂光学長からの開会挨拶ののち、吉田裕之教育支援研究開発センター長から学修者本位の教育への取り組みについて説明がありました。昨年度開催された2回のワークショップを経て策定された「8つの資質・能力」「カリキュラムマップ」、各学部の取組みをふまえて全学の方針として取りまとめた「アセスメントプラン」を取り上げ、これまでの経緯や今後の取り組みについて説明がありました。続く講演では、立命館大学教育開発推進機構 中島 英博 教授をお招きし、「カリキュラムを支える授業設計と学習評価」をテーマに、シラバスの重要性についてお話いただきました。カリキュラムによって定められた到達目標に対して、それをどのように評価するのかを決め、その上で授業内容を考えること(=バックワードデザイン(逆向き設計))が重要であること、ポリシーが適切に記述されているにもかかわらず、到達目標に落とし込めていないためにポリシーとシラバスとの整合性に課題を抱える事例が存在することなど、本学における今後の取組みに大きな示唆を得ることができる内容でした。
当日は、新型コロナウイルス感染症対策を行ったうえでの対面とオンラインでのハイブリッド開催とし、61名が参加しました。参加者からは、「ディプロマ・ポリシーからカリキュラム・ポリシー、シラバスに至るまでの構造が整理できた」「シラバスの位置付けや記載内容の改善に関する具体的な対応方策を伺うことができた」「シラバス検討会や評価課題検討会など、シラバスを組織的に改善する方法が参考になった」といった声が聞かれました。
教育支援研究開発センターでは今後も本学教職員の教育の質保証への知識向上の一助となるよう、継続して研修を企画していきます。