企業の課題解決に取り組み、社会人と関わる。それは、社会で働く予行演習になるのはもちろん、キャリアを考える上でも大きなアドバンテージになる。早くから就職活動を意識していた西村は、そう考えてキャリア形成支援教育科目を受講してきた。
「2年次に『スタートアップ・インターンシップ』※1、3年次に『企業人と学生のハイブリッド』を受講しました。会社を訪問したり、企業の方と交流したりするうち、自分のキャリアに向けたイメージがだんだん明確になりました」
向上心の高い学生と出会えるのも、京都産業大学のキャリア教育の魅力だと西村は続ける。
「学部や年次もバラバラで、一緒にグループワークに取り組む中で刺激を受けることも多いです」
キャリア形成支援教育科目の1つである『企業人と学生のハイブリッド』では、学生と企業の若手社員が協働し、企業からの課題に挑む。この授業で西村が出会ったのが、物流会社に勤める町田氏だ。
「西村さんたち4人の学生とチームになりました。一緒に取り組んでみて、全員の積極性、発想力の豊かさに驚かされっぱなしでしたね」
チームメイトたちに心底感心していたという町田氏。その一方で西村は、チームで働く難しさに直面していたという。
「チーム内で意見がまとまらず、空気が重くなる場面もありました。そうなった時は、授業後に個別にフォローの連絡を入れるなど、とにかく自分にできることをしていました。大変ではありましたが、周囲の状況を観察する力や、気配りの習慣が身に付いた気がします」
チームで仕事をする上で大切な力が培われたのだと、西村は語る。そしてその実感が間違いでないことは、彼女に対する町田氏の言葉を聞けば明らかだ。
「西村さんは全体を1つにまとめる力がとても高い。『こんな部下がいたらどんなに助かるだろう』と思わずにいられないほどでした」
社会で働く素質が磨かれたこと、社会人である町田氏にも評価されたことは、西村の大きな自信になった。
「自分の強みは、まだまだ他にもあるかもしれない。これからも挑戦を続けて、より良いキャリアにつなげていきたいです」
※1 現在は「スタートアップ・キャリアデザイン」に名称変更
※掲載内容は取材当時のものです。