スチューデント・アシスタント(SA)とは、2~4年次の学生が1年次生の授業に参加してサポートする法学部独自のシステムだ。
「いわば、1年次生と先生の橋渡し役。わからないことがあったら気軽に質問してもらえるように、現場のムード作りにも気を配っています」
法学部の授業は2年次からグッと専門性が高くなり、一気に学びのハードルが上がる。1年次は、本格的に法学に踏み込む前のトレーニング期間であると同時に、コミュニケーション能力を伸ばすチャンスだと竹原は語る。
「法学部はディスカッションが活発です。誰か1人が発言するのではなく、お互いの考え方を取り入れながら議論を進めることが大切。だからまずは、周りとコミュニケーションを取ることに慣れてほしい」
法律の解釈に対する答えは1つではなく、それが必ずしも正しいとは限らない。たどり着いた結論は本当にあっているか、見落としはないか。誰かの人生を左右するものだからこそ、1つの議論にさまざまな意見を重ねて慎重に見極める必要がある。
「とはいえ、最初からどんどん発言できる人は少ない。何か言いたそうな子がいたら声をかけるなど、先輩・先生・同級生との間に風通しのいい関係を作るのもSAの役目だと思っています」
そのメリットはSAとして活動する自分たちにもある、と宮地は語る。
「法学の学びで大切なのは視野をどれだけ広げられるか。SA活動を通じて周りとのコミュニケーションがさらに活発になったことで、よりその大切さを実感しています。後輩だけでなく、自分自身の成長にもつながる一石二鳥の取り組みだと思います」
※掲載内容は取材当時のものです。