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現代社会学部ゼミナール

広告は社会を映し、変えていく「鏡」

  • 現代社会学部 3年次
    前田 ひかりさん

前田は広告やメディアをテーマとするゼミナールに所属している。中でも彼女が取り組んでいるのはSNS広告、特に電子書籍の広告だ。
今や電子書籍が紙媒体の売り上げを追い越す時代。「実際に調査してみても多くの人が電子書籍を読むようになったきっかけは、SNSアプリに表示される広告だという結果が出ました」。
電子書籍の広告にはテレビCMもあるが、SNS広告に比べて格段に効果が落ちるというリサーチ結果も彼女にとって興味深かった。こうして「電子書籍のSNS広告」という特定の分野に絞って掘り下げるだけでも、スマートフォンというメディアの特徴など、現代社会を形作るさまざまな要素が浮き彫りになる。
その一方で『最も反応のいいメイクのSNS広告はどんなものか』を探すだけでも、現代に生きる人々の『理想の顔』や『ニーズ』が浮き彫りになったりもする。
ではそういった社会の理想やニーズは何によってつくられていくのだろうか。リサーチを進めていくうち「広告は社会を映す鏡」でありながら、その映した姿を見せることで「社会を形作る」役割も担っているようにも思えてきたのだという。特に印象的だった広告動画は、視力検査を行っているかのように見せかけて被験者が「見えません」「見えません」と言い続けていたら、実は「見えません」と言っていたものは児童虐待の様子を示したマークだったというものだ。
社会と広告の関係は単なる一方通行ではなく、互いに影響を与え合うもの。メッセージを研ぎ澄ませたり、伝え方を工夫すれば受け手のニーズに沿うようなものだけでなく、社会をハッとさせることもできる。「広告は人の意識や世界を変えるツールにもなる。ゼミでの学びを通じて、そんな広告の面白さや魅力に最近やっと気づいたところです」。

※掲載内容は取材当時のものです。

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