学生日本一の座を掴むまでの挑戦について教えてください。
松下さん:自転車競技部では毎年3月に約1ヵ月間の沖縄合宿を行っており、毎日160〜180km走ります。これは強豪校の本学の選手にとっても、かなりハードです。私は合宿に参加するたび、4kmのタイムの自己ベストを約10秒ずつ更新してきました。自分でも驚く成長の仕方ですが、おかげで今年度はインカレ優勝が狙えるタイムに。監督とも相談し、4月からは2名の選手が同時スタートし、4kmのタイムを競う個人パーシュートという種目に注力することを決意。練習内容もパーシュート用にアレンジし、6月に出場した大会では全国3位。「次こそは」と意気込んで臨んだインカレでは、予選を1位で通過。決勝では6月に1位だった選手との一騎打ちになりました。私にとっては初めての決勝。緊張の中、前半のペースを上げすぎてしまいましたが、そのまま逃げ切りフィニッシュ。念願の学生日本一を獲得することができました。
次の目標は何ですか?
松下さん:私は高校時代にインターハイで9位の成績を残したこともありますが、強豪・京都産業大学の練習はレベルが非常に高く、入学当時は練習についていくのもやっと、というか正直ついていけないぐらいでした。ですが、必死に食らいついていったことで、2年次にはインカレに出場できるレベルになり、3年次の今年は学生日本一と、自分でも驚くほど成長し続けることができました。ここまで来ると、次に狙うのはプロや社会人も参戦する「エリートクラス」での日本一。そして、2020年の東京オリンピック出場です。私は3年次生なので普通であれば就職活動に力を入れ、部活動の時間を削るところですが、今は自転車に人生をかけてみたい。日本代表に選ばれるには来年の全日本選手権で表彰台に立たなくてはなりません。これからもハードな練習を乗り越えてもっと速く安定した走りを手に入れ、またとないチャンスを必ず掴みたいと思います。
※掲載内容は取材当時のものです。