教員紹介小林 満

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小林 満KOBAYASHI MITSURU

外国語学部 ヨーロッパ言語学科 イタリア語専攻 教授

学位
文学修士(京都大学)
専門分野
イタリア語学、イタリア文学

研究テーマ

「イタリア文学における宇宙のイメージ」をテーマに、近代科学の父ガリレオの散文やイタリア文学史の最高峰レオパルディの詩などを主に研究してきました。ガリレオが学者や貴族、教会関係者など、当時の知識人に送った手紙から宇宙の真理について語ったものをセレクトして翻訳し、2022年に『ガリレオ書簡集 -天文学的発見から聖書解釈まで』を出版しました。自分で開発した望遠鏡をつかって、それまで人類が見たことのなかった月面の詳細や太陽黒点、惑星やその衛星、銀河を構成する星々の姿を描くガリレオの興奮や、それらの観測から導き出される科学的真理を信じようとしない人々との熱い議論の数々は、手紙だからこそ読み手に直接的に伝わってきます。ガリレオが生涯にわたって書いた数多くの手紙や著作の魅力をこれからも掘り下げ発信していくつもりです。

担当科目

専攻イタリア語(構造)Ⅰ・Ⅱ
ヨーロッパ言語研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ
京都産業大学を活用する

プロフィール

多くの人間にとって現実に押しつぶされそうな毎日ですが、そんな日常に囚われてしまっている自分を相対化するためにも、小説や映画やドラマに身を浸らせる時間は重要です。多様な時空を経験することで、精神の平衡を得ているのかもしれません。また、ときには実際に場所を変えてみることも大事です。それには旅に出るのが手っ取り早いでしょう。たとえば、イタリアに身を置いて、日本では体験できない美しさや不条理を堪能することをお勧めします。いつだかの夏には、列車の車窓から美しいリグリア海の夕景を眺めながら宿のある町に戻る途中、いきなり乗り込んできた数十人の熱狂的サポーターたちに車両を乗っ取られてしまいました(唯一冷房がきいている車両だったのに…)。

学生へのメッセージ

世界の大学ランキングのなかで日本の大学の占める位置が低いとよく報道されますが、どれだけの時間を勉強に費やしているのか、統計資料を見ても、実際に日本の学生の状況は酷いです。この状態を改善するため、本学でも、授業の事前・事後学習をきちんとして、実力を身につけてもらう取り組みを進めています。皆さんも、未来の自分のために勉学にしっかり集中して、クラブ活動等の課外活動やアルバイトとのバランスにもじゅうぶん配慮し、実りある学生生活を送ってください。

授業に対する取り組み

「専攻イタリア語(構造)I・Ⅱ」は1年次にイタリア語の仕組みをゼロから学ぶ科目ですが、グループで議論や相談をしながら理解を深めていく形式の授業を行っています。自宅での学習を踏まえて、グループ活動をとおしてクラスメイトとたのしく互いの語学力を高めていきます。「研究演習」では、海外と日本をむすぶ実践的な活動をとおして、学生の皆さんが書物やネットの中に閉じこもらずに、社会のなかに飛び込んでいく力を身につける授業を目指したいと考えています。たくさんの外国人が訪れる観光文化都市KYOTOという地の利をいかした活動をはじめ、特にイタリアと日本をむすぶ活動を実践できるような授業を学生の皆さんといっしょに構築していきます。大学卒業後には社会の中で自ら課題を見つけて正面から取り組む姿勢や力を発揮してもらいたいです。

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