研究テーマ

ソフトウェアの可視化・可聴化・可触化
青木 淳 教授

コンピュータを動かしているソフトウェアのプログラムには形がなく、見ることも、聞くことも、触ることもできません。そのプログラムに形を与えて、可視化(見えるように)・可聴化(聞けるように)・可触化(触れるように)して、実在感や実体感を高める研究開発を行っています。なんとかソフトウェアをモノにしたいと、日々、プログラミングに勤しんでいます。

行列計算の理論とアルゴリズムの開発
赤岩 香苗 准教授

Webから必要な情報を抽出したり、売上のデータから顧客の嗜好を調べたりする際、巨大なデータをコンピュータを使って解析する必要があります。こうしたデータは数学の世界では「行列」として捉えることができます。行列の性質を調べたり、行列を作成したりするための理論と、その理論をコンピュータを使って実現するためのアルゴリズムの開発を行っています。

ヒトと機械をつなぐ技術の応用研究
赤﨑 孝文 教授

身の周りに機械があふれていて便利な世の中ですが、使いづらい機械もたくさんあります。機械を便利に使うためにはどのようなことを考えなければならないでしょうか。私たちは、ヒトが外の情報を取り込む仕組み(感覚受容)と外部に働きかける仕組み(行動)を脳がどのように行っているかを調べ、体と機械をつなぐブレインマシンインタフェースを研究しています。

インターネットミドルウェア技術の研究開発
秋山 豊和 教授

今日、インターネットは私たちの生活を支える重要なインフラとなっています。安定したインターネットの運用を実現するために、さまざまな技術開発が求められています。この研究室では、ユーザーが利用するアプリケーションとインターネットの間でさまざまなアプリケーションをささえる「ミドルウェア」の研究開発を行っています。

デジタルファブリケーションと社会的デザイン
伊藤 慎一郎 准教授

3Dプリンタやレーザー加工機といったデジタル技術を使ったものづくり《デジタルファブリケーション》がもたらす社会について、デザインの視点から研究しています。また、障害のある人や高齢者といったマイノリティと考えられてきた人々とともに、より多様な人々にとって使いやすいモノやサービスを生み出すデザイン手法 《インクルーシブデザイン》についても研究しています。

脳の情報処理および学習の神経メカニズムの探求
伊藤 浩之 教授

私たちの脳は膨大な数の神経細胞(ニューロン)が緊密なネットワークを成すことで、さまざまな情報処理を行っています。この研究室では、脳内の神経ネットワークが外界の環境との相互作用を通じて、どのようなメカニズムで適切な機能を発現させているのかを探求しています。神経細胞活動の記録および解析による神経生理研究(ブレイン・マシン・インタフェース)と深層学習による人工ニューラルネットワークのシミュレーションを並行して研究を行っています。

組込みシステムのセキュリティ技術の研究開発
井上 博之 教授

家電製品や自動車のような組込みシステム、いわゆるIoTシステムでは、インターネットに常時接続することが前提になっており、ネットワークを経由した攻撃の検知やその防御が大きな課題になっています。この研究室では、コネクティッドカーや自動運転車、IoTデバイスにおける脆弱性分析、攻撃手法、防御手法などについて、実機を使った実践的な研究開発に取り組んでいます。

インターネットを活用した情報システムの開発
大本 英徹 教授

コンピュータを活用して我々の社会を支えるシステムは一般に「情報システム」と呼ばれます。近年、スマートフォンやテレビなど家電製品までもがインターネット接続されるようになり、情報システム分野でもネットワーク接続が不可欠と考えられるようになりました。この研究室では、日常生活に有用なさまざまなネットワーク型情報システムの試作・開発に取り組んでいます。

計算知能手法とその応用に関する研究
岡田 英彦 教授

「計算知能手法」とは人工知能を実現するための手法の一種です。あいまいさを含んだ情報でもコンピュータが扱えるようにする「ファジィ理論」、ヒトの脳の情報処理プロセスを模した「ニューラルネットワーク」、生物の進化の過程を模した「進化的アルゴリズム」などの手法を研究しています。また、これらの手法をAIゲーム競技に応用する試みも行っています。

デザインに対する人の感性をモデル化する研究
荻野 晃大 教授

私たちは、ある洋服を見て「かっこいい」などの印象を抱きます。ある音楽を聴いて「楽しい」という感情を抱きます。この研究室では、家具・服飾のデザインや音楽に対して「かっこいい」などの印象や気分を抱く過程をモデル化し、人々の「感性」をコンピュータで模倣するしくみの研究を行っています。その応用として「かっこいい」という印象を抱くような洋服のコーディネート支援などへの応用も目指しています。

ソフトウェアアーキテクチャの構築手法に関する研究
荻原 剛志 教授

情報システムは、多くのソフトウェアが部品として組み合わされてつくられていますが、その構築の仕方をソフトウェアアーキテクチャと呼びます。ソフトウェアはいったん完成した後でも機能の修正や追加が頻繁に行われます。この時、できるだけプログラムの書き換えなしに済ませられるようなソフトウェアのつくり方や設計手法について研究しています。

人間の脳認知情報処理
奥田 次郎 教授

見たり聞いたり、感情を持って他人とコミュニケーションを取ったりといった、私たち人間が持つ優れた認知情報処理が、脳や身体を使ってどのように実現されるかを研究しています。人間の脳認知情報処理のメカニズムをコンピュータシステムに応用したり、私たちの生活や社会を豊かにサポートしたりする仕組みを提案することを目指しています。

画像・映像処理技術の研究
蚊野 浩 教授

画像は人間が見て理解することができる情報です。これを利用した装置には、テレビ・カメラなど身近なものから最先端の医療用画像機器まで多くのものがあります。最近では、自動車に搭載したカメラの映像をコンピュータ処理した結果に基づいて、自動運転する技術の実用化が近づいています。この研究室では、このような画像情報のコンピュータ処理技術を研究しています。

嗜好と思考に基づく情報分析技術
河合 由起子 教授

情報空間と現実空間を融合することで、情報だけでなく人の潜在知識(情報)をも検索・推薦対象とする情報分析技術に取り組みます。計算機を介して人の「嗜好」および「思考」情報を抽出する技術、抽出した情報に基づき、SNS やWeb、地図、3 次元データといった多様なデータに応用し、個々人に最適な情報を検索・推薦可能なこれまでにない知識支援を目指します。

音声・音響信号処理および次世代ハードウェアデバイス
川村 新 教授

日常生活にあふれる音声や音響信号は、聴覚を通して人間に知覚されます。そして我々は、たった2つの鼓膜の振動を頼りに、音源の数、方向、位置、また、それぞれの音源が何であるのかを分析できます。この優れた聴覚の仕組みに学び、音を分析、加工する技術について研究しています。例えば、環境ノイズの除去、複数音源の分離、聴覚VR、聴覚AR の実現などが研究課題です。

制御システムセキュリティ、インターネット工学
小林 和真 教授

社会システム基盤をささえる制御システムセキュリティに関して、ペネトレーション(ペンテスト)、フォレンジック、サイバーレジリエンス等の要素技術について産業界のニーズに応えられるよう実践的に研究します。また、セキュリティ確保を前提としたインターネット運用技術の向上等についても取り組んでいます。

(1)知的活動を支援するソフトウェア (2)数理論理学とその応用
小林 聡 教授

(1)学習・研究・創作などの知的活動を支援するソフトを開発します。過去には学習用論理回路シミュレータ、時間割作成支援ソフトなどをつくりました。ここ数年は音楽制作を支援するソフトを開発しています。 (2)数理論理学とそのコンピュータサイエンスへの応用についてのセミナーを行います。誤りのないプログラムを論理的に導く手法などを学びます。

センサネットワークとその有効活用
瀬川 典久 教授

さまざまなものにセンサを取り付け、通信機器によって情報を収集し分析することで、現実社会の動きを考察する研究を行っています。例えば、カラスにGPSを付けることで、カラスの位置情報だけではなく、人間がどこに生ゴミなどを捨てているかを知ることが可能です。

脳視覚系の解明からコンピュータビジョンへ
田中 宏喜 教授

たくさんの物体が重なり合って見えていても、我々はそれぞれ何であるのかを容易に認識できますが、コンピュータでは難しいことです。そこで、ものを見る脳の仕組みを生理学や心理学実験により徹底的に調べるとともに、これをコンピュータ上でモデル化し、コンピュータビジョンへとつなげる研究に取り組んでいます。

ソフトウェアセキュリティ
玉田 春昭 教授

ソフトウェアをクラックなどの違法な攻撃から保護するための手法を研究しています。ソフトウェアは残念ながら、日々攻撃を受けていて、著作者の権利を守るための方策が必要になります。そこで、クラックを無効化する難読化技術や、ソフトウェアの盗難をいち早く見つけるバースマーク技術、盗まれたことを証明する電子透かし技術を提案・検証しています。

データサイエンスとユーザ行動支援
中島 伸介 教授

ユーザが投稿したレビューデータを分析することで化粧品やホテル等に対する自動スコアリングを可能にする技術や、これを用いた推薦技術の開発に取り組んでいます。また、ランニングや健康のためのウォーキングをサポートする音響型拡張現実感に関する技術の開発や、人々の幸せ体験の蓄積と分析を行うことで、“幸せ体験”そのものを推薦することを可能にする技術の開発にも取り組んでいます。

超感覚インタフェース
永谷 直久 准教授

ヒトが感覚器を通して認識できる情報は限られています。もし、犬並みの嗅覚や隼のような視力を得たならば、スパイダーマンのような超人になれるかもしれません。このような生得的な能力を超えた「超感覚」を工学的に実現し、感覚補助技術やエンターテインメント分野などへの応用を目指します。また、ヒトや昆虫の感覚知覚特性を備えたセンサの開発も行っています。

コンピュータアーキテクチャおよび並列処理に関する研究
新實 治男 教授

コンピュータアーキテクチャ(構成方式)全般が研究対象ですが、特に並列処理に関する諸技術について、さまざまな側面から取り組んでいます。「並列処理」自体には長い歴史があり、従来は主に、一部の高性能システム(スーパーコンピュータなど)や専用システムでの利用に限られていましたが、近年では一般のパソコンやスマートフォンなどにも利用が広がり、今後ますます必須の技術になると考えられます。

耐故障分散システム
林原 尚浩 教授

ネットワーク上で提供されているサービスは社会生活を送るためには必要不可欠になっています。その一方で、それらのサービスを提供する情報システムの内部では故障が日常的に起きています。この問題を解決するために「故障が起きてもサービスを提供し続ける」分散システムの構築を目指して、故障の検出、復旧を自動的に行う新たなメカニズムの研究を行っています。

近未来スマートハウスとインタラクティブメディア
平井 重行 教授

実際に住める実験住宅で、壁や床、周囲のモノにセンサやディスプレイを埋め込み、インターネットサービスと連動するような近未来のスマートハウスをつくっています。そこでは、日常生活の諸問題を解決したり、芸術や遊びの要素を取り入れた新たな生活スタイルを提案したりしています。また、関連するCG やサウンド、センサなどによるインタラクション技術の研究開発も行っています。

メディアインタラクション
水口 充 教授

本、写真、音楽などといったさまざまなメディアコンテンツとユーザーの関わり方を考え、今までになかった便利さや楽しさを創出する技術の研究開発を行っています。現状の問題点を分析し、解決方法を考え、見た人が使ってみたくなるような、ちょっと便利で楽しみのあるものとしてつくり、実際に使って、どう便利だったか、どう楽しかったかを調べています。

メディア知能~人に寄り添うAI応用
宮森 恒 教授

言葉や画像などのメディア情報を、コンピュータやロボットが人間と同じように読み解き、その内容や理由を人間に説明する技術や、それを質問応答や対話システムなどへと発展させた、新しい付加価値をもつ応用システムの研究を行っています。ニューラルネットワークに基づく多様なモデルを駆使し、基礎から応用までさまざまな課題に取り組んでいます。

人間と人工物との持続的なインタラクション
棟方 渚 准教授

人と人工物との持続的なインタラクションの構築は、人工物の技術(ソフト・ハードウェア)的向上のみでは実現できません。そのインタラクションを維持できる動機を、人に与え続ける必要があります。この研究室では、人工物に対する慣れや飽きといった人の振る舞いを客観的物理データとして取得し、そこで抽出された人の特性を理解することで、インタラクションを持続できる人工物の開発を目指しています。

新しいネットワークシステムの設計
安田 豊 准教授

今、地球全体に散在するネットワークユーザが吐き出す大量のデータを、ネットワーク接続された大量のコンピュータを使って処理する手法が急速に発展しています。この研究室ではこれを裏側で支える新しいネットワーク技術について研究しています。最近ではOpenFlow による新しいネットワーク運用支援ツールの設計・試作などを行っています。

安全安心なコンピュータに関する研究
吉村 正義 教授

電子マネーに関する秘密の情報が流出することを防ぐ技術を研究しています。この秘密の情報はLSIという部品の中に隠されています。このLSIの中に情報を流出させる不正な機能がこっそり入っている恐れがあります。この不正な回路はトロイ回路といいます。このトロイ回路を見つける技術や、万が一トロイ回路が含まれていても情報の流出を防ぐ技術を研究しています。

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