授業・ゼミ

木寺 律子 ゼミ【ドストエフスキーと19世紀ロシアの思想や文化】

社会的背景や思想を踏まえてロシア文学を理解する。

まず、皆で一緒にF.M.ドストエフスキーの作品をロシア語原文で読み、これを出発点として、作品と関わる他のロシアの作家や思想家であるツルゲーネフ、トルストイ、ゲルツェン、チェルヌイシェフスキー等の著作も扱っていきます。様々な思想家たちとドストエフスキーの間で交わされた論争を学ぶことにより、当時のロシア社会・文化に対する理解を深めていきます。これまで、春学期には『カラマーゾフの兄弟』、『罪と罰』、『未成年』といった長編小説を読み、秋学期には『作家の日記』、『わに』、『おかしな人間の夢』といった社会評論や短編小説を読むことが多かったのですが、ドストエフスキー以外の他のロシアの作家を専門的に扱いたい学生も歓迎です。
学生自身によるゼミ発表とその後の質疑応答に力を入れていて、しっかりした発表スタイルを身につけられるようにしています。

クツェレヴァ ジャメ アンナ ゼミ【ロシア文学を通してロシア人の心を知る】

ロシアの民話から伝統文化や風習を学び、ロシア人の国民性を理解する。

外国語学部教授 クツェレヴァ ジャメ アンナ

学生の興味や関心、語学力のレベルに合わせて題材を選び、考察したことについて意見を出し合いながら理解を深める。
ロシアで昔から読み継がれている民話を原文で読み、古くから伝わる風習や文化、自然観などを読み解いていきます。例えば、物語に登場する人物や動物の性格 に注目し、そこに描かれているロシア人の考え方や精神を日本の民話と比較。価値観の違いや共通点などについてディスカッションを行い、ロシアと日本の文化 への理解を深めていきます。また「イワンの馬鹿」や「金の鶏」といった伝承民話から派生したオペラやバレエなどの芸術作品を鑑賞し、原作との違いについて も研究。文学や芸術作品から生まれる国民性を理解し、異文化理解の基盤を築いてほしいと思っています。

北上 光志 ゼミ【文学作品におけるロシア語と日本語の比較】

ロシア語と日本語の相違から見る、文化の違いを読み解く。

外国語学部教授 北上光志
日本とロシアの代表的な文学作品を用いて、両国民の文化的な違いがテキストにどのような影響を与えているかを分析します。春学期では、同世代でノーベル文 学賞を共に受賞した川端康成とパステルナークの作品を取り上げます。分析基準として、例えば、ロシア語動詞過去形の完了体と不完了体と日本語の「た」と 「ていた」の使用分布を調べ、両言語での使い分けを文脈の観点から統計的に処理します。膨大なデータとの戦いに、分析の醍醐味を体感できます。
PAGE TOP