授業・ゼミ

ディオダート・ゼミ 【イタリア語教授法】

「イタリア語教授法」をテーマとするこのゼミは、
イタリア文化会館-大阪とコラボしています。

このゼミは実践を大切にしています。そこで、イタリア語の授業を開講しているイタリア外務省の機関であるイタリア文化会館-大阪に、ゼミ生の研修の受入れをお願いしました。イタリア語及びイタリア文化の普及を使命とするイタリア文化会館は、そのお願いに温かく応じてくださいました。

研修は二つの部分に分かれます。一つはイタリア文化会館の教員の授業の見学です。ゼミ生は授業を見るだけではなく、毎回決まった見学の課題をこなします。2017年度春学期の見学は4月から7月まで月一回でした。その間の課題は、教室の環境、教員と生徒の関係、生徒の動機付け・自律性・困ったこと、教員と生徒の言語的相互作用などについてでした。

もう一つは、大学の教室で学んだことを「本物」の生徒と試す研修授業です。イタリア文化会館で募ったボランティアの生徒を相手に、研修授業を実践します。そのお陰で、ゼミ生は自分の教え方を良くするためにどう工夫すれば良いかを考えることができます。2017年度春学期の実践は5月から7月まで月一回でした。その間にアイスブレイク、リーディング、スピーキング、ライティング、文法などの教え方を練習しました。

ゼミ生が大学とイタリア文化会館の研修で学んでいることには、次のようなものが含まれています。

  • 授業の細かい準備の大切さ
  • 外国語学習者の心理
  • 教育のツールとしてのスペースと沈黙
  • 時間管理
  • 生徒の質問への答え方

研修に関するゼミ生の感想

  • イタリア語教授法を学びながら、イタリア語をさらに上達させることができました。
  • 英語の教職課程も履修していますが、イタリア文化会館での研修は英語を教えるためにも役に立ちそうです。
  • 京都産業大学とイタリア文化会館-大阪の環境や生徒の違いを実感し、教えることの難しさを学ぶことができました。

イタリア国立ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学のジュゼッペ・マウジェーリ先生による特別授業

2017年12月4日(月)にディオダート・ゼミで、イタリア国立ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学のジュゼッペ・マウジェーリ先生に特別授業をしていただきました。

まず、ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学(http://www.unive.it)、外国語としてのイタリア語の教育研究所Laboratorio Itals(http://www.itals.it)、そして外国人向けのイタリア語教授法資格CEDILS(http://www.itals.it/corso-cedils)の紹介をしてから、イタリア語教育の話に移りました。

色々なテーマに関する幅広いお話の中で、マウジェーリ先生は教員の役割の重要性を強調されました。

・教員とは学習が生起するためのより適切な環境を作り出す人、すなわち、ガイドみたいなものです。
・教員が適切に教室のレイアウトを変えることで、人と人との距離が縮まってモチベーションが高まり、学びがさらに効果的になります。
・教員は学生の人格に十分に配慮をして、信頼関係を築く必要があります。そうすることで、気の弱い学生も自信をもって発言できるようになります。

マウジェーリ先生の興味深い講義に学生たちは真剣に耳を傾けました。より優れたイタリア語教育を目指して、ディオダート・ゼミとヴェネツィア・カ・フォスカリ大学の今後のコラボが期待されます。

小林ゼミ 【イタリア映画から学ぶ言語と文化】

映画作品の分析を通して、イタリアへの理解を深める。

言葉、歴史、文化、国民性を知り、コミュニケーションを豊かなものに。

外国語学部教授 小林満

ガリレオ・ガリレイの言語表現と言語思想を、イタリア語の歴史とイタリア言語思想の流れのなかに位置づける研究に取り組む。
外国の文化を理解するために、映画はとても有用なツール。このゼミでは現代のイタリア映画作品の分析を通して、イタリアの言語や文化にアプローチしていま す。教材は現地のDVDで、特別にイタリア語の字幕が入ったもの。最初は字幕を参考にしながら映画を鑑賞し、ストーリーを理解することからスタートしま す。次に、セリフを書きおこし、それを細かく訳しながら会話独特の表現を学習。それと並行して、ストーリーの背景となる事件や出来事などを文献やインター ネットで調べ、イタリアの歴史や文化を学びます。また、登場人物たちの人間模様からイタリア人の考え方や感情の起伏を理解することも大きなねらいです。こ ういった知識は、イタリア人とのコミュニケーションをより密なものとする大きな助けとなるでしょう。
PAGE TOP