総合生命科学部 第2回 バイオフォーラム2012 開催報告
5月28日(月)、本学15号館にて「第2回 バイオフォーラム2012」が行われた。
バイオフォーラムは、生命科学分野の第一線で活躍している国内外の大学教員や研究者の講演により、学生だけでなく一般市民に最先端の研究に触れてもらうことを目的に開催している。第2回は「脊椎動物の卵付活の分子機構とその多様性」をテーマに山口大学大学院 医学系研究科の岩尾康宏教授が講演を行った。講演では、動物の未受精卵が精子からのシグナルによって付活(egg activation)し胚発生を開始するしくみが紹介され、また、卵付活機構の普遍性とその変遷(生物進化との関係など)を明らかにすることの重要性が説明された。さらに、われわれヒトや無尾両生類のカエルと異なり生理的多精(受精時に複数の精子が卵に侵入する)であるイモリ等の有尾両生類における卵の付活のしくみ(精子ファクターの実体や作用機構)が詳しく紹介された。講演会後は、活発な質疑応答が行われた。
今後の開催日程について、6月12日にコロラド州立大学名誉教授、順天堂大学客員教授のAnthony T. Tu(杜 祖健)博士、6月14日に東京大学大学院 農学生命科学研究科の岩田忠久教授を招いて開催予定。