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椙山 和紀 さん
略歴
山口県立山口高等学校卒業
外国語学部中国語学科 1994年3月卒業
松下電器産業(株)ホームアプライアンス社
(2008年10月よりパナソニック(株)に社名変更)
(2008年1月現在)
1999年:欧州担当時代・イタリア出張
2003年:広州から日本へ帰任
2006年:中近東担当時代・ドバイの店で
掃除機の展示
海外では5年前にNational→Panasonicに
統一しました。
皆さんこんにちは、中国語学科94年卒業の椙山(すぎやま)と申します。
松下電器に入社後、エアコン事業部の中の海外営業部という部署で中国、欧州、米州などの地域を担当した後、中国工場に営業で2年半赴任、現在は滋賀県草津市にあるホームアプライアンス社という白物家電の部門で環境推進に携わっております。
後で述べる様に新入社員の頃には自分が原因で屈辱感を味わったりもしましたが、学生時代に学んだ中国語が卒業後、予想以上に生かされ、会社生活が充実したものとなり、まずもってご指導頂いた全ての先生方にお礼申し上げたい感慨で一杯であります。
予想以上に生かされたという最大のポイントは、皆さんもご承知と思いますが、やはり中国語は活躍出来るフィールドが広い、と言う事です。
私の例で言いますと中国を担当していた頃は中国語を使って当然だったのですが、工場があるマレーシア側のスタッフは多くが華人の為、欧州や米州市場の担当になっても工場側とのやり取りはずっと中国語でした。更に米州担当の時にはカナダの当社社員も華僑で、中国語から離れる事がありませんでした。
現在は数年来志望していた環境推進の仕事に移り、滋賀県や草津市に根ざした活動の展開をしていく為、中国や海外と離れておりますが、ゆくゆくは、日本で環境職能の経験を積み、今度は環境の立場で中国に再度赴任出来ればと思っております。
ところで、上で述べた屈辱感を味わった話ですが、これは語学専攻の学生として是非やっておくべきポイントだと思うのでご紹介したいと思います。
一回生の終わり頃、ある中国人の先生に、「中国語はどうやったらうまくなるんでしょうか?」とお尋ねしたところ、中国語で一言、「習慣!」といわれました。
つまり「慣れろ」という事です。更に続けて「多聴、多説、多読、多写」に尽きる、とも。
もっと秘策の様なアドバイスを期待していた私は、あまりピンとこないまま、とりあえず普通に学んで卒業に至りました。その言葉の重みは会社に入ってから痛感する事に!
というのは、新入社員教育が終わり、初めての配属から一週間ほどたった頃、中国優秀販売店の訪問があり、宴会時、円卓で部長通訳をする様言われたのですが、中国の販売店社長の言葉はあまり理解出来ず、部長への通訳がままならないのみならず、部長の言葉を中国語に訳すのもやっと、と言う有様でした。
もちろん緊張もあったのですが、なにしろまともに通訳など出来ず、当時大変な敗北感というか屈辱感を味わったものでした。
という事ですので皆さんには是非「習慣(xi guan)」する事、即ち「多聴、多説、多読、多写」を学生時代にしっかりやって頂きたいと思うのです。
また文化的な背景の違いや習慣の違いがあるので、日本語の表現方法をそのまま訳したところで、通じにくいという事もある為、これを克服するべく、留学も強くお勧めします。
(中国語だけでなく自国の歴史・出来事や日本語に強くなるのもこれまた大事!)
以上は在学中に出来ればベストだと思う事ですが、一方で社会に出てからもずっと培って行かなければならない大事なものは「自分力」です。 自分のやろうとする事にどれだけ強い「信念」と「使命感」を持てるか、という事です。 これがある人は優秀と言われます。そして優秀の「優」は同時に「優しい」という字でもあります。「優」は人偏に憂いと書きますが、人の憂いが分かるという事、つまり思いやりや感謝の心が備わっているという事だと思います。
皆さんが学業でも、また以降の人生におかれましても「優」となられる事を切に願い、私からのメッセージとさせて頂きます。