結果分析・改善計画(平成24年度 秋学期)

1.結果の総評

 外国語学部では、春学期に引き続き今回のアンケート実施に際しても、学部の9学科・専修に加えて、特別英語、日本語科目群の11のセクションごとに、各授業担当者が協議して、各セクションの教育効果をバランスよく総合的に評価できるように実施科目を決定した。また、結果の分析についても、各セクションの責任者が取りまとめ作成した結果分析及び改善計画報告書に基づいて、最終的に学部長・副学部長がこの報告書を作成している。

 総合的に見ると、出席率は大学全体平均とまったく同じで、体系的な学習、専門知識・語学力の段階的学習、学習の多面性・考察の深さ、知的好奇心・学問的関心の向上のいずれにおいても、学部平均値が3.91〜4.04、総合的な満足度が4.18と、学部全体しては良好な結果を得た。
 しかし、継続的な事前事後学習について、春学期の数値(3.01)よりは少しだけ増えたものの、学部平均値が3. 10であったことは問題点として指摘される。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

  1. 事前事後学習に関する数値が今回も高くないことは、複数のセクションからの報告書にも指摘がなされている。これは春学期の報告でも述べたことだが、設問4以下の他の項目の数値(4前後)との大きな差からは、学部の学生たちの多くが「予習・復習を継続的に行なった」と言い切ることに躊躇いを感じていることが見て取れる。特に語学の必修科目では、たくさんの課題を課され、覚えることも大量にあるので、こなすべき量と実際に自分がこなした量との差への意識が、こういった躊躇いを生んでいるのかも知れない。とりわけ、外国語学部にとっては、学習の継続性は非常に重要なので、もっと実態が分かるような調査を用意する必要がある。
  2. あるセクションでは、1年生および2年生の必修授業について、1時間目と2時間目で比較したところ、同じ教員が同じ授業をしているにもかかわらず、2時間目より1時間目の方が出席状況が悪いという傾向が確認された。出席率の低下が朝の時間に遅れることから始まっていることを推測させる結果であると思われるので、この点を確認するため、これにターゲットを絞った調査が必要なのではないだろうか、と指摘している。

3.2の各項目についての改善計画

  1. 事前事後学習の項目で「どちらともいえない」の回答が多く、数値を大きく引き下げていることに関しては、具体的に予習や復習にどれだけの時間を費やしているのかを質問するなどの、これまでとは異なる調査項目の設定を考えたい。
    また、講義科目でも事前・事後学習の時間込みでの単位認定であることを、学生だけでなく教員にも徹底して意識してもらえるような方策を考えたい。
  2. 朝の時間に遅れることから出席率の低下が始まってしまっているかどうかの調査を行なうことも検討したい。この調査から、出席率の低下に対する、従来の常識的かつ一般的な対策以外に、もっと違った新しい対策が出てくるかもしれない。特に、再来年度から「専攻○○語」の半分が1時間目に配置されることを考えると、これは学部全体にとっても、学部改変後の新カリキュラムの成否がかかった重要な問題であると考えられる。

4.備考

 外国語学部の授業は、講義形式、演習形式、語学実習形式など様々な形態があり、受講者数や各セクションの違いなど、非常に多様であり、一律に同じ尺度で測ることはできない。したがって、それぞれの教員が自らの担当科目に関して、自由記述とも照らし合わせつつ、各項目の数値の持つ意味を分析して、授業改善に役立てる必要がある。また、授業に関する教員間の情報交換を促進するために、アンケートに記入された自由記述は学部事務室に保管し自由に閲覧できるようにしてある。
 なお、今回、いくつかのセクションで専任教員にもアンケートを実施しなかった者がいたことが報告された。次回の実施においては、しっかりと対処したい。

PAGE TOP