ピックアップゼミナール

社会保障法・ 労働法の 基礎研究

高畠 淳子 ゼミ

バランスの取れた問題解決能力を獲得する

毎年扱うテーマはさまざまですが、社会保障法と労働法の両方の視点から、働き方改革やLGBT問題、障害者雇用など、なるべくタイムリーな課題を取りあげるようにしています。ゼミの進め方は、まず文献を読み込んでしっかりと内容を理解し、必要があれば企業や行政の担当者などにお話を伺い、それを踏まえてグループで調査や議論を行って成果報告をする。社会保障法と労働法は普段あまり意識することはありませんが、社会に出れば必ず関わってくる身近な問題を扱う分野です。労働者と経営者、貧困層と富裕層、弱者と強者、双方の価値観を理解した上でバランスの取れた解決法を見いだせるような、偏りのない思考のできる人材を育てる場になればと考えています。

ゼミ同士で切磋琢磨
「政策立案コンテスト」

毎年秋にはゼミ代表の学生団体「法学部ゼミ連絡ネット」主催による「法学部政策立案コンテスト」が開催されます。法律系・政治系・政策系に関係なく全てのゼミが参加可能で、例年20 近いチームがエントリー。テーマについても制限はなく、学生自身がテーマを決定し政策提言を行います。例えば「放置自転車」という都市問題の解決方法を考える場合、条例を作るためには地方自治法の知識が欠かせず、さらに自転車の所有権に関しては民法、自転車事故の問題には刑法や保険制度への理解も必要となります。コンテストへの参加と議論を通じ、法律知識の実践的な使い方が身に付くイベントです。

消費者契約の視点から民法(契約法)を学ぶ

坂東 俊矢 ゼミ

リアルな“人”の視点から民法を考える

私のゼミではあくまで生活者(消費者)の目線にこだわって、民法に関する裁判例や理論、関連する立法などを勉強します。法律は合理的な判断をする人間を想定して作られていますが、実際には常に人が合理的な判断を下せるわけではありません。例えば未成年や高齢者のように、判断力が未熟であったり衰えている人たちもいます。そのために彼らは不利な契約で被害を受けることもあれば、違法行為を犯して責任を問われてしまう場合もあるでしょう。そういうときに民法はどんな役に立てるのか、実生活の中で普通の人が民法を活用していくためには何が必要なのか──?実社会に生きるリアルな“人”を想定して「普通の人の視点から民法を考えよう」というのがゼミのテーマです。
刑法討論会は法学部の刑法をテーマとする四つのゼミ対抗で行われるイベントです。事前に出題される架空の事件について、その行為がどのような罪にあたるのか、その根拠は何かを各ゼミの代表者がプレゼンし、教員の審査と聴講者の投票によって優勝が決まります。
例えば、「A が殺し屋に殺人を依頼したが、殺し屋が誤って別人を殺害してしまう。依頼者であるAと殺し屋はどんな罪に問われるか?」といった難問が出題され、会場では鋭い質問が飛び交う白熱のバトルが展開。教員のアドバイスなしに学生だけで準備を進めるため、苦労もありますが達成感もひとしおです。

社会安全学・警察学

浦中 千佳央 ゼミ

社会の安全・安心を実現するために防犯から食の安全までを多彩に研究

複数の学問領域を
横断するユニークな
研究手法

「社会安全」を安全・安心な社会を実現する学問と捉え、日常生活にまつわる事柄から国際テロやサイバー攻撃まで、幅広くその施策を考察します。研究にあたっては、複数の学問領域を横断します。例えば再犯防止の政策なら法学に加え、再犯率の高い犯罪を調査する統計学、社会情勢との関わりを検討する社会学、犯罪者の健康状態を知る公衆衛生学など、複数の要因が関係するからです。こうしてひとつの問題を巡り多様な知識を身につけながら問題の本質に迫ります。

警察・消防などの
公安職に高い就職実績

このゼミの大きな特色は、警察・消防をはじめとする公安職や一般公務員への就職に高い実績をあげていることです。公安職志望者は犯罪対策や防災・減災の研究成果を面接時のアピール材料にするとともに、入職後はその知識を活かして活躍しています。一方、民間企業を目指す学生も多く、食品の安全や化粧品の安全などのほか、時流を反映したフェイクニュース対策など、ゼミ生たちは自らの興味・関心と進路に応じた研究を自由に展開しています。

進路につながる知識に加え
人前で話す力も身につく

法律学科3年次 林 弘人さん

毎回、社会安全を題材にさまざまなテーマが取り上げられ、皆で議論するスタイルなので仲間の意見に教えられることも多く、視野が広がるのが魅力です。プレゼンテーションも重視されていて、定期的に個人発表とグループ発表が行われます。私が目指している消防官という職業に関係する犯罪防止や危機管理の知識が身につくことに加え、人前で話す力もこのゼミで鍛えられました。

被害者学・被害者政策

新 恵里 ゼミ

現代日本の喫緊の課題である被害者支援について学外活動などを通して実態を理解し、研究していく

被害者支援の
しくみについて
実際の事例を基に考察

犯罪被害者への救済制度といった社会的支援について学びます。この分野は社会的要請が高かったにもかかわらず、日本ではほかの先進国と比較して法的にも政策的にも整備が進んでいませんでした。その経緯を踏まえながら、現在の被害者支援に関する法制度・システムの問題点や課題、そして将来の被害者支援のあり方について、官民で行われている事例を題材に考察します。そのため刑務所見学やイベントへの参加といった、学外活動の機会が多いことも特長です。

加害者の「被害者性」にも
着目し「見えにくい」
社会課題に挑む

被害者支援では、「新たな被害者をつくらない」という観点から、「再犯防止」のための取り組みも必要となります。そこでは幼少時の被虐待経験など、加害者に潜む「被害者性」についても考慮しなければならず、これらを踏まえた加害者更生のしくみについても学びます。犯罪被害者への社会的支援は、現代日本が抱える「見えにくい」喫緊の課題のひとつです。警察官など公務員を志望する学生だけでなく、あらゆる学生に関心を持ってもらいたいと思います。

制度やしくみだけでなく
「心のケア」の重要性も実感

法律学科2年次 山口 茜梨沙

このゼミでは、被害者支援における「心のケア」も重視しています。例えば、恒例行事のひとつである「生命のメッセージ展」のボランティア活動では、事件の当事者に寄り添うだけではなく、被害者問題について深く考えることができました。また、刑事施設・少年施設に参観をし、専門的な知識を学ぶと同時に、刑事政策を考える上での大きな手助けになっています。
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